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その他

検査・手術・体調不良時の休薬(メトホルミン)

ヨード造影剤を使う検査では、メトホルミンの対応が腎機能・検査方法・医療機関の基準によって異なる。国内電子添文では検査前から一時休薬し、投与後48時間は再開しない。検査前に服用中であることを伝え、継続・休薬・再開は検査施設の指示に従う。

どうすればいい?

造影CT・血管造影などが決まったら、メトホルミンを飲んでいることを検査施設へ伝える。自己判断で継続・休薬・再開せず、検査方法と腎機能を踏まえた施設の指示に従う。手術や、発熱・下痢・嘔吐で食事・水分がとれないときも、休薬と再開をかかりつけに確認する。

造影検査時の対応は、腎機能・検査方法・採用する指針によって異なる。

一時休薬を検討・実施する3つの場面

1. 造影剤を使う検査(CTなど)

国内の電子添文では、ヨード造影剤を使う検査前にメトホルミンを一時的に中止し、造影剤投与後48時間は再開しないこととされている。日本糖尿病学会のRecommendation(2020年改訂)でも、eGFR 30〜60の患者は投与後48時間は再開せず、腎機能悪化が懸念される場合はeGFRを測定して評価した後に再開するとしている。

一方、最近のメタ解析およびACR・ESURの指針では、AKIがなく腎機能が安定し、eGFR 30mL/min/1.73m²以上で、通常の静脈内ヨード造影剤投与を受ける場合はメトホルミンを継続可能とされている。AKI、eGFR 30未満、動脈内初回通過曝露、または腎動脈への塞栓リスクを伴うカテーテル検査では休薬する。

国内の承認情報と国際ガイドラインで方針が異なるため、患者が自己判断で継続・休薬せず、検査施設の指示に従うことが重要。

2. 手術

手術の前後も一時的に休薬する。入院・手術が決まったら、飲んでいる薬を医療機関に伝える。

3. 体調不良時(シックデイ)

発熱・下痢・嘔吐などで食事や水分が十分にとれないときは、脱水から乳酸アシドーシスのリスクが高まるため、一時的に休むのが一般的。このような体調不良時の対応を「シックデイルール」と呼ぶ。

再開のタイミング

自己判断で再開しない。国内電子添文・Recommendationに従って休薬した場合や、AKI・高度腎機能障害などの高リスク例では、造影剤投与後48時間は再開せず、必要に応じて腎機能を確認してから再開する。

ACR・ESURの基準を採用し、AKIがなく安定したeGFR 30以上で通常の静脈内投与を受けた場合は、休薬自体を行わないことがある。

手術後は飲食・全身状態・腎機能を、シックデイ後は食事・水分摂取の回復を確認し、かかりつけの指示で再開する。

医療・介護職向け要点

国内電子添文はヨード造影剤検査前の一時中止と投与後48時間の休薬を規定し、日本糖尿病学会Recommendation(2020)はeGFR 30〜60で投与後48時間は再開せず、必要に応じ腎機能評価後に再開とする。一方、ACR/ESURはAKIがなく安定したeGFR 30以上で通常の静脈内投与(ESURでは動脈内second-passを含む)なら継続可とする。AKI、eGFR 30未満、動脈内first-passまたは腎塞栓リスクを伴うカテーテル検査では休薬し48時間後に腎機能確認。eGFR 45はCI-AKIリスク評価の目安だが、ACRのメトホルミン休薬閾値は30。国内承認情報、最新エビデンス、施設基準を併記する。

最終レビュー:2026-08-19