吐き気・下痢などの胃腸症状(メトホルミン)
メトホルミンでは胃腸症状が比較的よくみられる。特に下痢が多く、71件のRCTを統合したメタ解析では約13%。吐き気、腹部膨満、腹痛なども起こる。症状がつらい場合や水分がとれない場合は医師・薬剤師に相談する。
食事の直前または食後という指示を守る。胃腸症状がある場合は、食事中〜食直後への調整で軽減することがあるため医師・薬剤師に相談する。症状が続く・つらい場合や食事がとれない場合は早めに相談し、自己判断で中止・変更しない。
飲み始めに胃腸症状が出ることがある。
起こることがある症状
下痢
お腹の張り(腹部膨満)
腹痛
吐き気・むかつき
嘔吐
便秘
食欲不振
メトホルミンによる胃腸症状は比較的多く、文献では全体として最大約20%程度にみられると説明される。ただし、これは複数の胃腸症状をまとめた総論的な概算であり、個々の症状の発現率とは分けて考える。
特に多いのは下痢。
胃腸症状は、特に飲み始めや増量時に起こりやすい。製品の電子添文に記載された発現率は、対象集団・試験・集計方法が異なるため、メタ解析の数値とは分けて扱う。
まず確認すること
食事の直前または食後という決められたタイミングで飲んでいるか
決められた量を守っているか(自己判断で増やしていないか)
胃腸症状がある場合は、医師・薬剤師と相談のうえ、食事中〜食直後の服用へ調整すると軽減することがある。ただし、食直前投与との比較で明確な軽減を示すデータは限定的であり、低用量から開始してゆっくり増量することが基本となる。自己判断で服用時点を変更しない。
こんなときは相談
症状が続く、つらい
食事がとれなくなった
下痢がひどい、水分がとれない
このような場合は脱水や他の副作用につながることがあるため、早めに医師・薬剤師に相談する。自己判断で中止しない。
医療・介護職向け要点
胃腸有害事象全体は最大約20%という総論的概算と、個々の症状の発現率を区別する。71 RCTのメタ解析では下痢12.94%、腹部膨満9.15%、腹痛6.54%、悪心6.45%、嘔吐3.76%、便秘2.27%。対照群より腹痛・下痢・悪心のリスクが有意に高く、IRはXRより下痢・腹部膨満が多い。観察研究21件の統合発現率は下痢6.9%等と低いが異質性が大きい。低用量開始・緩徐増量を基本とし、症状持続時は脱水・乳酸アシドーシスも評価する。